研磨材の製造販売 スリーエフ技研
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日刊工業新聞
2012年11月20日〜23日

「勝つ 中小企業ものがたり」

このシリーズは、日刊工業新聞様が当社へ取材にお越し頂き、記事にまとめて頂いたもので、4回に渡って掲載されました。
2000年前後からの、当社が何を考え何を追い求めてきたか、を垣間見て頂けるものと思います。
「勝つ 中小企業ものがたり」

※各タイトルをクリックすると、内容が引き出されます。

海外顧客と取引伸ばす。

距離は不問

株式会社スリーエフ技研 社長 札谷全啓  従業員11人の小さな会社ながら、世界へ製品を届けるメーカーがある。約10カ国と取引し、売り上げの約半分は海外向けが占める。2007年にはタイに合弁会社を設立した。スリーエフ技研の札谷全啓社長は「日本は海に囲まれているため海外へのハードルが高いと考えてしまうが売る人と買う人がいればビジネスは成立する。遠い近いは関係ない」と言い切る。
 同社は、71年創業の研磨材メーカーだ。金属加工に欠かせない研磨工程。「世界をひとつ」をモットーに、顧客ごとに仕様を決めたオーダーメードの産業用研磨ホイールを製造する。

高い研削力

 89年に誕生した高集積研磨ホイール「GFホイール」は、発売後に一気に売り上げが伸びたヒット商品だ。研磨する羽根先がバタつかないため、高い研削力がある。  ほかに筒状に丸めた研磨布で、コシの強さと先端の柔らかさを出した「SFホイール」など、斬新なアイデアでさまざまな製品を開発。その独自性から海外とは円建て取引が可能で、円高の影響を回避してきた。
 得意とするのは、つなぎ目がないシームレスパイプを中心としたパイプ向け研磨材だ。鉄鋼業向けなど、日本の産業発展とともに成長。原子力発電所の熱交換パイプ向けでは、従来の研磨方法からGFホイールに変えた結果、年間1億円近いコスト削減に成功したと顧客から表彰を受けたほどだ。過去の原発推進の風潮のなか、GFホイールは順調に売り上げを伸ばしていた。

原発事故経て

 しかし、東日本大震災の原発事故の影響で原発関連の売り上げはみるみる落ちていく。09年に、原発向けに増産できるようにと取得した新工場の借入金返済もある。頭を抱えた札谷は、パイプ向け研磨材と海外展開での強みを生かし、「実力を発揮できるところで積極的に市場を求めていかなければ」と決意。海外顧客との取引を伸ばした結果、12年8月期は原発での落ち込み分を超える売り上げを計上した。
 今は順調な海外展開だが、過去には苦い経験もした。91年にシンガポールで合弁工場を建てたものの、いくつもの会社を巧みに操る合弁相手からは毎年赤字の報告。一方で、相手の車は中古から新車のベンツに変わり、住居が高級コンドミニアムになっていく。98年、合弁を解消した。
 「この経験は、現在のタイでの合弁事業で大いに役立っている」と振り返る。ここまでの道のりには、創業者の父と、2代目社長の札谷の奮闘があった。

大型ホイールに焦点

難題引き受ける。

研磨音を響かせて動くGFホイール  スリーエフ技研は研磨材のなかでも、産業用の自動研磨機に取り付ける直径30cm〜40cmの大型研磨ホイールを中心に扱う。被研磨物の種類や形、要求品質など顧客の研磨条件や機械に応じて、最適な研磨材の選定から加工方法に至るまで、微妙な調整を繰り返して製品を仕上げる。この姿勢から他社で対応できない案件を受けることが多く、引き合いに応えるのに半年や1年かかる場合もある。
 社長の札谷全啓は「こうした難題に取り組んだ実績の積み重ねが評価されてきた」と語る。海外から「日系メーカーのラインで見た」「業者からうわさを聞いた」との問い合わせも増えている。
 メッキ会社に勤めていた札谷の父・餘光(よこう)が、メッキの下地で研磨に接した経験から1971年に同社を創業。当初、電動工具につける研磨材を製造していたが、差別化が難しく、価格競争で業績は伸びない。餘光は「他社が作れないものを作らなければ生き残れない」と研磨の知識を発揮できる場所を探り、大型研磨ホイールの開発に乗り出した。

羽根を編み込む

 同年、筒状に丸めた研磨布を取り付けた「SFホイール」を開発。コシの強さによる高研削性と先端の柔らかさで、大手家電メーカーに採用された。89年には代表製品となる「GFホイール」が誕生。砥石でしかできなかった粗研磨工程でも使える研磨材だ。
 円盤状の金具に研磨布の羽根を植えた従来の研磨ホイールは、回転すると遠心力で羽根が広がり、被研磨物を叩きながら研磨する。羽根は折れて、研削性が悪かった。GFホイールは羽根を編み込み、外周面の羽根枚数を増やした。互いが支え合う構造のため研磨時に圧力をかけても折れず、一般的な研磨ホイールの3倍以上の研削力を実現。素材が研磨布のため砥石よりも、なめらかな仕上がりになった。

CAD使い実現

 餘光が扇子の開け閉めをしていた時にひらめいたアイデアだった。扇子は骨と骨の間に和紙があるため上半分が硬い。「扇子のようなホイールを作れば研磨布でも外側が硬く砥石のようになり、研削性が上がるはずだ。」しかし製品化には至らずアイデアは10年間ホコリをかぶっていた。そこへ息子の札谷が入社。コンピューターに強くCADで古い型の図面をアレンジしているうちアイデアの型ができた。
 GFホイールで研磨工程や加工時間の短縮が可能になった。高い研削性と良好な仕上がりを同時に実現、シームレスパイプの研磨で導入された。
 そのほかの製品も含め、同社の研磨材は鉄道車体や部品などの研磨でも使われる。最近では、短冊状の研磨布を多層構造にした研磨ベルト「MLベルト」がレール研磨装置で採用されるなど、さまざまな分野で顧客の課題を解決。それは国内にとどまらない。

最初の合弁、苦い経験

半分は海外メール

スリーエフ技研で  「一日のメールの半分は海外が相手」と、中小企業ながら海外展開を進める社長の札谷全啓だが、過去には苦い経験もした。海外進出先は先代社長時代の1991年。マレーシアの日系取引先からの要請もあり、シンガポールに合弁工場を建てた。調査や準備もせず、契約書も無かった。利益が出れば折半という取り決め。が、相手からは毎年赤字報告の一方で、相手の車が中古からベンツになったのを見て、7年後には合弁を解消した。
 03年、新たな出会いがあった。シンガポールでのパイプ展示会へ行った際、大阪市の現地事務所から、支援事業の空きがあるとタイでの展示会出展を勧められた。出展料の半額補助を受け代理店を募集し、知り合った約50の相手とメール交換を重ねた。ほとんどは工具商で同社の研磨材に対する評価は皆無だったなか、技術的な問い合わせのメールが1件あった。
 タイの大手バフメーカーのキングス・ブライト社だった。研磨の知識があり、日本の砥材メーカーと数十年の取引があるという。「ここならば」と判断し、04年に販売店契約。今度は人となりをよく見たうえで、07年に合弁契約、現地生産を始めた。「シンガポールの合弁での経験から、今回は気持の整理をして臨んだ」という札谷。この年、父に代わって社長に就任した。

3国間貿易

 アユタヤにサイアム・ブレーシブ社を設立。キングス社社長の弟が社長に就き、技術的なフォローはするが経営は一任した。サイアム社がタイで生産し、タイでの販売はキングス社を通じて行う。キングス社はスリーエフ技研に気遣うことなく販売手数料を取れる。一方、スリーエフ技研はタイでの販売でロイヤルティーをもらうほか、タイ以外の国への販売は主導権を持つ3国間貿易のスタイルをとった。
 「自分が牛耳ろうとしてはいけない。キングス社にタイでの自由な裁量権を与えることで、合弁のうまみを感じてもらえれば」。相手に相応の利益をもたらす配慮をすることで、良好な関係を維持できると考えた。シンガポールの合弁で学んだことだった。

YESを理解

 最初は習慣の違いに戸惑った。タイ人は相手の顔をつぶしてはいけないと、提案にNOと言うことが失礼だと感じるという。「ビジネスのやりとりでもすべてYESとなり、限りなくNOに近いYESを理解する必用がある、慣れれば分かってきた」と笑う。またタイでは2時間程度の遅刻は当たり前。「郷には入れば郷に従え」と怒った顔をみせないよう努力する。
 「本当にやってよかった」と言うタイの合弁事業。サイアム社の12年8月期売上高は1億円弱だ。今後は「サイアム社を東南アジアの製造拠点として発展させたい」。そして原子力発電所の事故による受注減を救ったのも海外向けだった。

海外顧客対応 HPリニューアル

ピンチはチャンス

スリーエフ技研で  東日本大震災による原子力発電所の事故で、全国の原発が運転停止した。熱交換パイプの研磨など経営の柱だった原発関連の売り上げは、海外向けを残して約半分に。落ち込みを埋めるべく、以前にも増して海外に力を入れた。結果、タイの既存顧客で研磨ラインの見直しがあり、スリーエフ技研が提案した工程が評価されて採用が拡大。ほかの海外顧客も好調で、2012年8月期は原発での減収分をカバーし、前年度を超える売り上げとなった。
 「まさにピンチはチャンス。結果的に大きな柱に頼る経営を見直して、企業体質を強化するきっかけになった」と社長の札谷全啓は話す。今後は強みを持つパイプ向け研磨材で、パイプ製造が盛んな中国、ロシア、ブラジル、アルゼンチンをターゲットに、商社を変えるなどで積極的に展開する方針だ。「3年後に、パイプ用研磨材の4カ国合計で、年間売り上げ3000万円を目指す」。
 そのため、13年3月末にホームページ(HP)をリニューアルする。「これまではノウハウの流出を気にするあまり、当たり障りのない内容になっていた」。新HPでは研磨に関する考えを前面に出し、他社との違いを明確化する。ユーザーサポートコーナーでは動画のQ&A方式で説明。外国語対応も充実、英語版の後、タイ語版、中国語版と広げていく方針だ。

オーダーメード

 スリーエフ技研のモットーはオーダーメード。海外取引では個別のカスタマイズをどう行うかが課題だったが、以前に海外と動画投稿サイトを使った商談で成功したこともあり、今後は動画やウェブカメラ、タブレット端末を技術紹介や問い合わせ対応などで活用する予定だ。「海外へのオーダーメード対応をどこまでできるか挑戦したい。海外ユーザーならウェブカメラなどの新手法を受け入れてくれるだろう」。

売り上げ2倍に

 これからの目標について「規模拡大ではなく安定的にするという意味で、私が社長の間に売り上げを2倍にしたい」と掲げる。景気低迷のうえ、国内のパイプ製造は減少傾向。「今は海外向けは約半分だが、いずれは6〜8割になるのでは」と海外で底上げを狙う。
 課題は従業員の拡充だ。今は小規模のため取引社数も多くなく、きめ細やかな顧客対応が可能となっているが、小規模ゆえ一つの業務を1人の従業員が担当する状態。売り上げ増で従業員も増えれば、安定感が出ると考える。  「国内と海外を分けているのではなく、需要があるところでやっているだけ」という海外展開。周囲の海を気にすることなく、オーダーメードの独自製品と技術力で、国内外へ「世界にひとつ」の研磨材を届けに行く。

お客様に満足頂ける「世界にひとつ」の研磨材をお届けしたい。目的や現場状況に応じてワークピースを確実に研摩するオリジナル研磨材をワンストップで開発・製造します。

研磨材、液状または固形研磨剤ご提供エリア(営業地域)

研磨材、液状または固形研磨剤の導入は、北海道・青森・岩手・秋田・宮城・山形・札幌・福島・東京・神奈川・埼玉県・千葉・茨城・群馬・栃木・愛知・静岡・三重・岐阜・新潟・長野・山梨・石川・富山・福井・大阪・京都・奈良・兵庫・滋賀・和歌山・岡山・広島・鳥取・山口・島根・愛媛・徳島・高知・香川・福岡・佐賀・長崎・大分・熊本・宮崎・鹿児島・沖縄・札幌・横浜・金沢・名古屋・盛岡・仙台・水戸・宇都宮・さいたま・金沢・甲府・浜松・大津・津・神戸・高松・松山、那覇、全国どこからでもお問い合わせください。日本国内はもとより世界8カ国以上の大規模研摩現場で使われている信頼と実績。「世界にひとつ」を届けることをモットーに、お客様の研摩のご状況やご要望に最適となるオリジナル研磨材をご提案させて頂きます。

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