当牧場のオーナー「研磨のお話「黒皮研磨の実例」」
研磨や研磨材に関する技術的なことを中心に関連情報を紹介しています。
オーナーです。
私のブログの中で一番人気なのが黒皮について書いたものなので、
今回はその続編「黒皮研磨の実例」を書かせて貰います。
黒皮(酸化被膜)の除去は酸洗やショットブラストを使う方法もありそれぞれ一長一短ですが、
弊社は研磨ホイールのメーカーですので、固定砥粒による研磨イチ押しでご紹介します。
黒皮の研磨と云っても硬さや粘りは鋼種によって違います。
一般的な炭素鋼は難なく取れるのですが特殊な合金の場合、過去には悪戦苦闘した思いが何度もあります。
そうした経験から今は黒皮の除去でお問合せを受けたら、まずはワークを頂いてテスト研磨をさせて貰います。
大きなワークの場合は、弊社のテスト機に掛かる大きさにカットして貰います。
使用するホイールはGFホイールです。
通常はジルコニア砥粒 #80を使いますが、硬い被膜の場合はセラミック砥粒を使います。
黒皮の研磨って砥粒が喰いつくか否かが分かれ目で、
喰いつけばそこからフルーツの皮を剥くような感じで研磨して行けますが、
条件が合わずに滑り出すと黒皮を光らせているだけになります。
過去の経験ですが特殊鋼の黒皮研磨で立ち会った際、自慢のGFホイールが全く喰い付きません。
研磨条件は周速と送り速度と加圧の組み合わせです。
今なら最初からセラミック研磨布で作ったのですが、当時はジルコニアしか無くて、
何とか磨ける条件を探そうと悪戦苦闘。
朝から始めてほぼ諦めかけた夕方4時ぐらいに研磨条件がピタッと合ったらしく、突如切れ出した経験があります。
それ以来、研磨は条件合わせが大事と身に染みて思います。
私の手元にはその時の驚きのビデオがあるのですが、客先情報を含む為アップは出来ません。ご容赦下さい。
代わりにGFホイールを使った黒皮研磨の社内テストビデオをお見せします。
冒頭1枚目の写真は、ワークをセットしたところで、2枚目の画像が研磨結果です。
研磨条件は 1800rpm, 送り速度 2m/min, 加圧+20A です。
黒皮研磨は一般的なフラップホイールでは出来ません。
研削性に優れた弊社GFホイールならではですので、黒皮研磨でお悩みの方は是非一度お問合せ下さい。
オリジナル研磨材
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1 GF ホイール
難削材パイプのセンタレス研磨、アルミ材の溶接ビード研磨などで評価の高い高密度のホイール。
特許取得済み・研磨材「GFホイール」
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2 NF ホイール
被研磨物に吸い付くようにフィットする馴染み性に富んだ、中仕上げに適した研磨ホイールです。
特許取得済み・研磨材「NFホイール」
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3 SF ホイール
研磨ヘッドの圧力を無駄なく生かしつつ、
必要以上の食い込みを防ぎます。研磨材「SFホイール」
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4 SS ホイール
羽の幅、長さ、スリットなどを変えることで、様々な用途、目的に応じられます。
研磨材「SSホイール」
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5 NS ホイール
傘上に適度なアールが付いており、パイプの端面のバリ取り作業などに最適です。重研剤用にも。
研磨材「NSホイール」
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6 FP ホイール
バフレースでの手研磨作業にも自動機での板研磨やセンタレス研磨など幅いろい用途で使えます。
研磨材「FPホイール」
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7 ML ホイール
円周上に短い羽根を植え込んでいて、
僅かな摩耗補正で使えます。研磨材「MLホイール」
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8 研磨ベルト
安価で取り扱いが簡単。国産大手5社、
海外1社からベストな商品を選べます。研磨ベルト