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けんま君の牧場日記(スタッフブログ)

2021/03/22

研磨のお話「フラップホイール」その1

by 当牧場のオーナー

オーナーです。今回は研磨のお話「フラップホイール」その1です。
フラップホイールの定義を書くと「研磨材(サンドペーパーなど)の羽根(フラップ)を回転軸に対して放射状に並べて固着させた回転研磨工具」となるでしょうか。判りにくいですが、写真を見ればすぐに判ります。

今回はフラップホイールのカテゴリーについて。
まずミニフラップ、マイクロフラップと呼ばれるカテゴリー。直径最小10mmから80mmぐらいの製品は中心に回転軸が付いているので軸付フラップと云います。エアか電動のリューター、ストレートグラインダーに付けて使います。軸が交換出来るタイプもあります。軸の太さは3mm6mmが主流です。幅は5mm25mm程度。サンドペーパーを使った軸付ホイールには、軸にクルクルと巻き付けただけのカートリッジロール、先細りのコーン型カートリッジロール、円筒形でゴムの芯に被せるドラムなどもありますが、これらはフラップホイールとは呼びません。逆にサンドペーパーの代わりに不織布研磨材の羽根を植え込んだ製品は軸付ナイロン(フラップ)と呼んだりしますから、フラップホイールの一種となります。つまり素材ではなくて、形状を指していると云うことですね。

次にハンドツールで使われるけれども軸が無いカテゴリー。
100φ~200φの製品群の多くは円盤金具と云って中心に回転軸の穴が開いた金具で作られています。100φはアングルグラインダー、200φはフレキシブルグラインダーに取り付けて使う事が多いため、それらの軸の太さに合わせた穴の金具を予めはめています。研磨機の多くはインチサイズが基準になっているので穴径は今でも3/8インチ=三分(さんぶ)=9.53mm4/8インチ=四分(よんぶ)=12.7mm。五分(ごぶ)=15.88mm、六分(ろくぶ)=19.05mm と云うサイズになります。幅は15mm30mmが主流です。

さて250φ以上になるとさすがにハンドツールで使うのは難しくて、バフレースか自動研磨機に取り付けるサイズになります。このようなフラップホイールは両サイドをアルミ(または鉄)フランジで主軸(回転軸)に取り付けて使います。主軸の寸法は25.4から31.838.150.8とやはりインチサイズですが、フランジの穴を合わせれば良いだけなのでさほど問題にはなりません。このクラスのフラップホイールはほぼ受注生産なので、規格に特段の制限はありません。弊社の製造の記録から見ますと幅は最小15mm。最大600mm(連結タイプでは1500mm)。外径は最大510φになります。

このカテゴリーのフラップホイールで使われる金具は中央部が大きく開いたタイプが殆どです。使用者の取り扱いを考えれば軸径に合った金具一体型が便利なのでしょうが、ハンドツールに比べて自動機では大きな負荷が掛るので、1mm前後の円盤金具では強度が不足するため、別途フランジをはめて使うようになっています。
一部のメーカーで、小型フラップ同様に円盤金具付きで300φ程度のフラップホイールが出されていますが、これはバフレースでの軽作業向けといえます。

 マイクロフラップ10φから大型フラップホイール510φまで、大きさは違いますが研磨材の羽根を回転させて磨く研磨材であることに違いは無く、全てフラップホイールと言えます。
下記にまとめを表にします。

一般名称 外径 (φ) 工具
軸付フラップ
ミニフラップ
10~80 5~30 リューターなど
小型フラップホイール 100~200 15~30 アングルグラインダーなど
フラップホイール 250~510 15~600 バフレース
量産型研磨機など

※外径と幅は多く見かけるサイズで記載しています。

 次回からは主に自動機で使われる250φ以上のフラップホイールを中心に話をしていきます。

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