オーナーです。今回は研磨のお話「番手(粒径)と面粗さ」です。
前回「番手(粒径)」のブログで、市場ではP粒度と#粒度が混在してるけどさほど問題じゃないと書きました。何故なんでしょう?
上はベルト研磨の仕上げ面粗さを時間軸で見たものです。
砥粒は時間とともにダーリングをするので、手で磨くと最初は凄い切れ味と深い研磨目が、やる度に細かくなって来るのが判ります。このカーブは砥粒の種類、メーカーでも違うし、生地やボンド、砂付けの具合でも変わります。
そう、実は番手は粒径を表すだけで、仕上げ面の粗さを保証するものではないんです。
仕上げ面粗さは時間経過で変化するだけでなく、コンタクトホイールが硬くなるほど粗くでます。(山と谷の比率(ランド比)やゴムの厚み、山の形状などの組合せでも変化します)
またベルトの周速は低い方が粗く、高くなるに従って細かくなる傾向です。
このようにベルト研磨では様々な条件で仕上げ面粗さが変わるので、実際の現場ではP粒度と旧JIS粒度が混在していても、混乱しないんです。粗く出すのも細かく出すのも研磨担当者の腕次第と云う訳です。
ちなみに弊社の扱っているドイツVSM社の集合砥粒コンパクトグレインは、一般的なベルトのような急激な仕上げ目の変化をおこさない、優れたベルトです。是非一度お試しください。
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