オーナーです。今回のテーマは「タイ出張未だ遠し」です。
政府は11月8日から日本に入国時の隔離処置を緩和すると発表しました。ビジネス目的で入国の場合、隔離期間10日が3日になりました。これでビジネスは大いに活発になるかと云うと残念ながらそうでもありません。
私たちが外国に行くためにはビザが必要です。およそ40年前私が初めてアメリカに行く時、アメリカ大使館にビザを貰いに行きました。一定額の預貯金の証明も必要だったと記憶しています。日本という国の信用がまだ低くて、身元保証が無いと渡航させて貰えなかったんです。TVの番組の懸賞では「夢の国ハワイへご招待」なんて言ってて、ハワイだけでなく誰もが簡単に外国へ行けるなんて事はありませんでした。その後日本は先進国の仲間入りを果たし殆どの国にビザ無しで入国出来るようになりましたが、正確に言うとビザ無しではなくて、入国審査で観光ビザのスタンプをパスポートに押して貰って入国しています。日本人はほとんどが無条件なので意識する事はありませんが、自国の状況によっては事前にビザを取得しないと入国出来ない場合や、ビザ申請そのものを拒否される場合もあります。日本人なら世界中の殆どの国に無条件で入れるので、そのパスポートは値打ちがあるのですね。
話は戻ってタイ出張の話。商用でも1~2週間の滞在で出張する時にビジネスビザを申請する事はまず無いです。ビジネスビザを取ろうとすると、受け入れ側の証明書を添付して大使館(または領事館)に足を運ぶ必要があるし、簡単には許可を下ろしてくれません。一時期タイの入国が厳しくなった時にビジネスビザを申請したのですが、フライト当日までビザが下りなくて、旅行代理店の人に取りに行って貰ってギリギリ間に合った記憶があります。そのような事で多かれ少なかれビジネスビザ取得の大変さを知っている人達は、打合せや展示会の見学程度の用事なら観光ビザで渡航します。それが大部分では無いでしょうか。マスコミはそれを知っている筈なのに一切触れず建て前論に終始しているので見ていてガッカリします。
観光ビザと言うと観光だけのように思いますが、上記のようなビジネスユースは無視できない比率だと思います。そう考えると行くにしろ帰るにしろ、観光ビザで動く人達の規制緩和が実施されない限り本格的な経済復旧は無いと思っています。
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