オーナーです。
今日は研磨ジスク後編です。
前回は文字通り一枚物のジスクでした。
基材は紙製と布製があります(ブログ:研磨布について参照)が、どちらもジスクペーパーと呼ばれます。
紙はのりタイプのみ、布はのりとベルクロ(マジックテープ)タイプがあります。
ジスクペーパーとは別にファイバージスクに直接砥粒が着いているタイプもあって、これは日本の造船業が盛んだった頃、相当な量が使われていたとか。
いや、今でも全世界的に見るとメジャーな研磨材として良く使われているようです。
しかし日本ではファイバージスクはすっかりマイナーになっていますし、ジスクペーパーもメジャーとは言い難いです。
実は日本でジスク研磨材=多羽根ジスクと思っている現場作業者の方は多いです。
多羽根ジスクとは文字通り「多くの羽根を持つジスク」で、樹脂製円盤の外周近くに研磨布の短い羽根が枕を並べたように置かれている研磨材です。
多羽根ジスクの特徴は
①重なっている羽根が適度なクッションを生む
②羽根の隙間が若干の空冷効果を生む
③羽根の自生作用(摩耗して新しい砥粒が出る)が利いて工具寿命が長い
④ペーパージスクに比べて仕上げ目が変わらない
と云った点です。
多羽根ジスクは一枚羽根タイプと二枚羽根タイプがあります。
二枚羽根にも均等幅に並んだタイプと、二枚がほぼ重なったタイプがありますが、オーナーのお勧めは二枚が重なったタイプです。
永年の経験で、どうも切れ味の良い研磨材は適度な段差が要るようで、ノコギリの刃も、包丁も、ギザギザが無いと切れないと云うのに通じていると思います。
多羽根ジスクは製造の自動機が開発されて、どこも変わらないように見えますが、弊社のお勧めはミユキ産業さんです。
一般的な作り方は樹脂の板に貼り付けるのですが、ここは樹脂のベースに切込みを入れてそこに植え込んでいるので、回転すると1枚1枚の羽根が立ってワーク表面を掻くような動きになります。
経験した事の無い皆さんは是非使い比べてみて下さい。
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