オーナーです。
今回は2月3日節分の日にちなんだお話をします。
節分と言えば最近は何かと「恵方巻き」が話題ですが、今日は鬼の話です。
「鬼は~外、福は~内」この日可哀そうな鬼は日本中の家から豆を投げつけられ、途方に暮れるのです・・・
なんで鬼の肩を持つのかですって?それは私が鬼の子孫だからです。
昔々、飛鳥時代の事ですが役の小角(えんのおづぬ)と云う方がおられました。修験道の開祖として今は役行者と呼ばれている方ですが、この方が奈良の吉野の山の奥、大峰山で修行を行う際に道案内役として鬼を従えました。それが前鬼と後鬼です。
「葛飾北斎漫画」より
「ふ~ん、鬼なんて居ないから嘘っぱちじゃん」と思うあなた。ちょっと待って下さい。
前鬼・後鬼の子孫達はその後も修験道の修行に来る人達の為に宿坊を営んで延々と道案内役を勤めたのです。下北山村前鬼にあるその集落は「五鬼継の部落」と呼ばれ、五鬼熊、五鬼上、五鬼童、五鬼継、五鬼助の五家が長く住んでいました。明治になって修験道禁止令が出て鬼の子孫達は次々と下山しましたが、今でも五鬼助家が残っており、度々TVでも取り上げられています。下記をご覧ください。
http://japan-heritage-yoshino.jp/special/interview04/
私「札谷」は家系図によると数代前に五鬼助家から分かれており、私も生れは大峰山の麓、天川村洞川(どろがわ)と云う所です。小さい頃、田舎の人達から「この村には里に下りると鬼じゃ鬼じゃと追われて泣いて帰って来た話がある」と聞かされていました。以来、私の中で「鬼さん」は邪悪な存在ではなくて「ご先祖様」なんです。
洞川に生まれた男の子は大峰山に登って初めて男になると言われていますが、「西の覗き」で崖から吊り落とされるのを怖がってずっと登っていませんでした。鬼の子孫としてご先祖様に顔が立たないと一念発起、昨年ようやく登って参りました。
下山すると親戚が言いました「男になったか!」。ようやく鬼の一族の末席に加えて貰った感じです。
皆さん今年の「鬼は~外」はお手柔らかに。
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