研磨材の製造販売 スリーエフ技研
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オーナーです。今回のテーマは「社長交代」です。

私、札谷全啓は2021831日をもって株式会社スリーエフ技研の代表取締役社長を辞任し、会長に就任致します。新社長には私の長男の札谷啓介(現常務)が就任する事をご報告致します。と言っても本ブログ上は「オーナー」としてまだしばらく登場しますので、お別れする訳ではありませんが、ひとつの区切りとしてご挨拶させて頂きます。(新社長の挨拶は9/1よりこちらでご覧いただけます)

 株式会社スリーエフ技研は私の父、札谷餘光(よこう)が昭和53年に設立した会社です。前身のレッドホース3F技研は昭和46年に創業していまして、私が14歳の時になります。父はもともとメッキ薬品の会社に勤めていたのですが、メッキの下地研磨で困っている会社が多いと云うことに気づき、独立して研磨のコンサルタントを目指したようです。しかしコンサルだけではお金を頂くことが出来なくて「ノウハウが形になった物を」と言われ、独自の研磨材作りを始めたと聞いています。
学生だった私も忙しい時には駆り出されて小さな金具にサンドペーパーの羽根を植えたのを憶えています。父はアイデアはあるものの資金が乏しく、注文が増えるとすぐに他社が同等品を安価に量産して奪われると嘆いてました。そこから他社が真似出来ない物づくりをしなければと今日のスリーエフ技研のビジネススタイルが出来上がった訳です。

私が父の会社に戻ったのは30歳の年でした。父は戻って来いとは言いませんでしたが、結婚して子供ができて、ようやく父親の気持ちが判るようになったのと、父の取引先の方から「お前の父親は研磨業界を変えるような凄い仕事をしている」と言われたからです。
当時私は東京でIT関係の仕事をしていて、実績も上がり自信を深めていた頃だったのですが、その言葉に思い切って戻る事にしました。

しかしある程度は覚悟していたのですが、IT業界で働いていた人間にとって研磨業界との落差は想像以上でした。スーツ姿で客先に行くと「兄ちゃん、綺麗な服汚れるから入らんでええ」とか、研磨の粉塵に顔をそむけると「向こう行っとき」とか最初は相手にして貰えない日々でした。取り組むシステムの膨大なマニュアルを読み込んで仕事していたのが、何のマニュアルも無い、やってみなければ判らない世界のチャンコの味が染みるまで3年ほど掛りました。
あれから34年。今ではどこから見ても研磨業界のおっちゃんで「研磨は理屈やないねん」と平気で言ってます(笑)

64歳と5ヶ月。70代、80代の先輩経営者から見たらまだ早いと思われるかもしれませんが自分自身に衰えを感じるようになり、常務(長男)が立派にやってくれる確信が得られましたので後進に道を譲る事にしました。今後はこのブログのオーナーとして、また会長として現役の皆さんのサポート役に努めますので宜しくお願いします。

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