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オーナーです。今回は「お伊勢参り」(その2)。
伊勢神宮の内宮を出たところにある猿田彦神社について、今回は書きます。
猿田彦神社は道ひらきの神サルタヒコを祀っている神社です。佐田神社、庚申神社と云うのも猿田彦大神が道祖神です。

さて猿田彦大神(サルタヒコ)って誰でしょう。以下、オーナーが知ってる面白古代史です。
Yahoo 画像より

天照大御神の孫のニニギノミコトが高天原から地上界に下りてきた時(天孫降臨)に道に迷い、お供のアメノウズメが道を探しに行って迎えに来たサルタヒコと出会います。身長が2m、鼻が飛び出て、目と口と尻が光ってたと日本書紀に書かれています。天狗のモデルとも云われていますね。

一方のアメノウズメは天岩戸が閉まったときに裸踊りをした神様ですが、ここでも胸をはだけて下半身も丸出しでサルタヒコとやりとりします。この神様、とにかく服を脱ぐのが好きみたい(笑)

この後、ニニギノミコト一行はサルタヒコの案内で無事高千穂の峰に到着したので、サルタヒコは「みちひらきの神様」として祀られるようになりました。

面白いのはサルタヒコとアメノウズメですが、衝撃的な出会いがきっかけで結婚する事になり、アメノウズメは猿女君(サルメ)と名乗ります。結婚で名前を変えた初めての神様と云う事で、縁結びの神様としても有名で伊勢の夫婦岩もこの二人がゆかりとなっています。いやあめでたし、めでたし。

で終われば良いのに、日本書紀では伊勢の五十鈴川上のアザカ(今の三重県松阪市)と云うところでサルタヒコは比良夫(ヒラブ)貝に手を噛まれて死んでしまいます。何でこんな死に方するんでしょうね。わざわざ書き残すのは、何かきっとメッセージがあるのだろうと古代史研究家の間で諸説飛び交っています。 

神話ってまるで作り話じゃなくて、実際に有った事が言い伝えとなり、記紀では時の権力者が自分達の権威付けの為に脚色した部分も多いと言われています。でもそこには古代日本人の価値観や風習や美意識が垣間見えて面白いです。

サルタヒコは姿形を非常に具体的にしかも異様だと書かれた珍しい神様で、ニニギノミコト一行のアマテラス一族とは違う民族。実際には土着の国主だったのではと言う説があります。そしてアメノウズメのハニートラップにまんまとやられて、アマテラス一族を引き入れてしまう。そして最後に領地として治めていた五十鈴川一帯を伊勢神宮の領地として献上することになります。実は猿女の猿は偵察や諜報を意味していて、サルタヒコは貝=女性=敵方スパイの猿女(サルメ)の手に掛り・・・という007にありそうな説があります。こうなると夫婦岩も女岩(サルメ)に縄で縛られて永遠に逃げられない男岩(サルタヒコ)に見えます(泣)

 

ちなみに日本書紀の編纂に加わった稗田阿礼は猿女の子孫と言われているので、アメノウズメ(サルメ)の悪口はもちろんないのですが、一方のサルタヒコもご先祖なら、貝に噛まれて死んだとは書かないのが普通です。それだけに憶測が憶測を呼び・・・ですね。

みちひらきの神サルタヒコ=八咫烏説や、亡くなって海の神を産んだ事からサルタヒコ=海人説もあり、なかなか古代史では重要なキャラなんです。お伊勢参りに行かれた折りに時間があれば、是非猿田彦神社にもお参り下さい。境内に猿女神社もあり、今も諜報活動を続けています(笑)
二週続いた「お伊勢参り」もここまで。

あとがき:ここに書かれている事はあくまで筆者個人の想像です。古代の神々を冒涜する意図はありませんので、真に受けたクレームはお控え下さい。 

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